女性性器がんの死亡率のトップは、乳癌そして二位は子宮がんってご存知ですか?
子宮がんは、頚部と体部のがんからなります。
前者はウイルスによって起こることが、最近わかってきました。
そしてこのウイルスを予防するワクチンが開発され、いまや臨床的に試されています。
これで子宮がんになる可能性が減少すれば、すばらしいことですね。
ヒトパピローマウイルス(HPV)には100種類ものタイプがあり、この中のある種のタイプのものが子宮がんと深く関係する言われております。
ハイリスクタイプはHPV16とHPV18などあり、ワクチンはこれらの抗体を有しています。
ワクチン接種によって、頚部がんの60%(20〜30歳代では80%)の抑制効果があり、中でも子宮頚部腺がんに至っては90%の効果が期待できます。
子宮頚部腺がんとは、一般的な扁平上皮頚部がんと違って、腺上皮タイプのものであり、きわめて進行が早く悪性のものです。
既にアメリカ・オーストラリア・ニュージーランドなどの数カ国では、このワクチンは許可されています。
ワクチンは筋肉内注射で、3回接種(0・1・6ヶ月)で3〜4年以上有効であり、10年以上の効果を期待しています。
対象年齢は、治験中20〜25歳の健康な女性ですが、実際に投与するときはそれより数歳若い世代に投与することになりそうです。
この治験のために私のクリニックでも若い女性を募集したわけですが、結構な人数の方が集まりました。
コーディネーターがマンツーマンで詳細を説明をし、本人から了解を得て開始となります。
十分な説明をして治験を開始しても、中には家族の反対その他でリタイアするケースが稀ながらあります。
家族の力関係もあるでしょうし、本人の信念の程度またはコーディネーターの力不足など、理由はいろいろあるでしょう。
かつていろいろな薬が開発される段階でも、山あり谷あり苦難をのりこえて薬が認可されてきました。
そしていつの日かこのワクチンが日本でも承認され、若い女の子たちがクリニックを訪れるとき、私は少なからずこの治験に関わったことを誇りに思う日が来ることを願っています。 |