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何年か前に、金づちだった私が、泳ぎを覚えた。
メチャクチャなクロールだったが、とにかく試行錯誤のすえ25m、50m、200mと距離を伸ばしていった。
300mを越えたとき、不思議に苦しさがなくなりまるで道を歩くように、そのまま1000mまで泳ぎ続けることができた。
この間、1ヶ月もかからなかったと思う。
1000m泳ぐのに50分くらいかかっただろうか。
この水泳から学んだことは、<無心>ということだった。
雑念が入って気が散ったりすると、呼吸が乱れ水を飲み、身体のリズムがくずれて泳げなくなってしまう。
つまり<無心>にならないと、長距離(私にとっての)を泳ぐことが出来ないわけだ。
このおかげで、この時期私の身のまわりに立て続けにおっこっていたストレスの塊りに打ち勝つことができた様な気がする。
<無心>の自分を作ることでストレスから開放され、泳ぎきることで充実感がうまれ影と光の自分を上手くコントロールできた。
そして今また水の世界にもどってきた。
たくさんのしがらみの中の自分を<ゼロ>にもどし、そこから新たな一歩を踏み出すために。
週に1〜2回、午後9時からスタートする<無心>の時間は、私のリセットタイムでありエネルギー源だ。
未だに自己流のクロールは他人に見せられるものではないが、タイムだけは短縮できた。
どの競技にも<無心>の時間があると思う。
どれを選ぶかは個々様ざまであるが、ひとり孤独に泳ぐこの水泳に私は今はまっている。
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